要約のすゝめ | 東進ハイスクール 藤沢校 大学受験の予備校・塾|神奈川県

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2020年 10月 13日 要約のすゝめ

「国語力をあげたいなら要約をやろう!」

こんにちは。横浜国立大学教育学部4年の松永です。最近は気候が安定しない日々が続いて、なかなか体調管理が難しいですね。受験生は特に気を付けて下さい!

さて、タイトルと冒頭の言葉ですが、あまりピンときていない人も多いと思います。僕は国語に悩む全高校生「要約」をオススメしたいと思っています。もちろん、国語が受験に関係なくてもです!

今回はそんな「要約のすゝめ」についてのお話しです。

要約とは?

そもそも要約とは、文章などの要点を短くとりまとめることを言います。国語の授業などで一度は触れたことがあるかもしれませんね。

文章は下の図のように木で例えることができると考えています。

論の中心となる筆者の主張(幹)具体例や理由、別の話など(枝や葉)があちこちに付いて全体として1つの文章が構成されています。

具体例や理由などは筆者の主張をより分かりやすく、支持するために付けられた追加情報です。要約とは、この細かい枝葉を切り落とし、根幹(=筆者の主張)だけで構成された文にする作業だと言えます。

僕が要約をオススメしたい理由は、要約の練習を積むことで、「本質を捉える読解力」と、「文章構成力」を効率よく上げることができるためです。

僕自身、国立受験対策として徹底的な要約練習のおかげで、国語を得意科目にすることができました。それ以上に、そこで身につけた力が大学で取り組むレポートや論文読解、就職活動時のエントリーシート記述の際に大いに役立ちました。

皆さんにも要約を通じて大学生活以降も武器に出来る力を身に付けて欲しいと思います。

要約で身に付く力

要約で身に付ける事のできる力は前述の通り「本質を捉える読解力」「文章構成力」の2つだと考えています。それぞれ説明していきます!

①本質を捉える読解力

先に文章は木に例えることができて、要約はその枝葉を切り落とし根幹で構成された文章にすることだと書きました。

しかし、ただ枝葉を切り落とすだけでは要約としては不十分で、根幹の中でも共通する要点を抽象化して抜き出し、文章を再構成する必要があります。要約は抽象化の作業であると僕は考えています。

これには、文章中で筆者が真に言いたいことは何か、要点の中でも共通する主張は何か、細かい情報の中でも最低限必要なものは何かなどを判断する必要があります。普通に文章を読むことに比べて、こうした情報の取捨選択と抽象化の作業が必要になるため、その文章の本質を正確に捉える読解力が身に付きます!

②文章構成力

要約では、①で示した文章の本質を捉えた上で、要点を短くまとめなければいけません。読解して終わりではなく常にアウトプットが必要になるということですね。

この時、細かい情報を切り落としたがために、文章間で論理の飛躍や表現不足に陥る場合があります。したがって、文章の論理(=筆者の主張)が通るように接続詞表現方法の工夫をしなければなりません!また、文字数が指定されていれば、短い文字数で過不足なく要点をまとめ上げる必要があります。

こうした作業を通して、正しい接続詞の使い方や要点を絞った表現方法など、文章構成に必要な力が必然と身に付きます!これは要約でなくても、レポートや何かを記述する際絶対必要な力ですよね!

国語力を上げたいなら要約をやろう!

以上書いてきたように、要約を通して「本質を捉える力」「文章構成力」を得られると考えています。これらは簡単に言えば国語で言う「読み書きの能力」のことです。要約を練習すれば、受験における国語の点数も間違いなく上がります。

国立受験をする人なら記述対策は避けられませんが、余裕があるなら要約練習を行ってみてください。国語だけでなく、英語や社会科目の記述で活きてくることは間違いないです!僕もまだまだ完璧にできるわけではありませんが、要約の練習をして確実に自分の国語力が上がったのを実感しています。

要約でオススメなのは100字要約」です!短い評論分などを100字に要約する練習です!市販の要約参考書を探せば出てくると思うので、気になった人は是非探してみて下さい!

具体的な要約の方法は、今回は書ききれないのでまた機会があれば書こうと思います!

藤沢校担任助手 松永悠