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2023年 5月 26日 授業紹介〜早稲田文化構想学部表象・メディア論系編〜

 

初夏の香りが漂ってきました。華やかな花々が咲き誇り、爽やかな風が花の香りを運んできます。心地よい初夏の風景を眺めながら、みなさん、お元気ですか?この季節は、新たな始まりや変化を感じることができる絶好の機会です。自然とともに息を合わせ、目の前の喜びや小さな幸せに感謝しながら、心穏やかな初夏の日々を過ごしましょう。

暑くなってきたので、最近HOTなChat GPT に初夏の挨拶を考えてもらったらこんな文章が出てきました…!

AIってすごいですね笑笑

 

 

今回は私が通う早稲田大学文化構想学部表象・メディア論系の授業を紹介したいと思います!!

 

目次

 

・表象・メディア論系とは?

・授業紹介① メディアアート論

・授業紹介② オカルト芸術論

・授業紹介③ 身体行為分析

・志望校を決められない人へ

 

 

表象・メディア論系とは?

 

 

 

表象・メディア論系と聞いてどんなことを学ぶコースだと思いますか?コースの名前だけではあまり想像がつきませんよね、、。

表象・メディア論系のパンフレットには、こう書かれています。

表象・メディア論系では、古典芸能から現代、そして未来の表象文化まで、 人間が生み出してきた多種多様な芸術文化活動や思想を、メディア・身体・イメージの三つのキーワードをもとに分析します。  

具体的には、文学、美術、演劇、映画、古典芸能などの伝統的な芸術分野は もちろん、従来の学問領域の範囲内におさめにくいメディアアート、テレビ、写 真、パフォーミング・アーツ、音楽、ディジタル表現、アニメ、マンガ、ゲームなど、 多種多様な表象文化や思想を対象として、サイボーグ、サブカルチャー、テクノ ロジー、都市、戦争、精神分析、オカルト、ファッションなど多彩な視点から学術的に研究します。従来の学問研究の固定的枠組みからは自由な横断的ネットワーク構築の 視点に立って、政治・経済・思想の諸問題、メディア・テクノロジーの進化、 身体感覚の変容、多様化する視覚イメージなどを複合的に学び、現代的状況 のダイナミックな把握をめざす履修環境を用意します。表象・メディア論系には、公式ウェブサイト、ブログ、ツイッターがあります。 論系に関する様々な情報を掲載していますので参考にして下さい。  

表象・メディア論系ウェブサイト / 表象・メディア論系ブログ

(早稲田大学文化構想学部表彰・メディア論系公式パンフレットより) 

 

つまり「表象文化」を幅広く学び、現代の流行や諸問題を学問の枠組みにとらわれず自分だけの視点から研究するコースです。映画やアニメ、デジタルアート、演劇など、既存の学問分野に含まれないような研究が多くされていて、まさに「遊びながら勉強する」コースです。映画やアニメを先生と一緒に見て感想を言い合う授業なんかもあります。

私の場合は、メディアアートや美術史の授業をとりながら、ヴィデオアート作成やアートと都市の関係について研究しています。教授の方々も現役アーティストやキュレーターや起業家の方が担当していて、自分の作成制作や研究のサポートを手厚くしていただいています。

 

では早速私のおすすめの授業を3つ紹介します!

 

メディア・アート論

 

 この授業では、メディア・アートや現代美術の作品をリサーチしながら「表現」とは何かという問いに向き合い、架空の展示・イベントの企画を作成し、そのカタログ(印刷+ウェブ)を制作し、個人でプレゼンテーションを行います。つまり、「キュレーター」という職業を擬似的に体験する授業です。

 現代の「表現作品」とは、単にメディア技術を使用したアート作品を指すものではありません。メディアの歴史的変遷や現在の情報メディア社会に対する問題意識を考慮した上で、作者のコンセプトを作品やプロジェクトとして展開するものです。現代では、インターネットやスマートフォンなどの情報メディア技術が日常生活の基盤となっているため、メディアアートや現代美術は古典的な芸術としての「美術館や劇場で鑑賞する」というよりも、日常生活に密着するものや組み込まれたものとして存在しています。

 現代アーティストたちは、商業的に利用され、社会的に大きな影響を持つメディア技術(TV、コンピュータ、インターネット、ゲーム、バーチャルリアリティなど)を、異なる視点から切り取って提示しています。

 そこから、我々は何を読み取ることができるでしょうか? メディアアートの成立過程や存在理由は何でしょうか? メディアアートと日本型の「メディア芸術との違いや関係性は何でしょうか? デジタル技術がもたらした複製・編集可能性は、映像や音楽表現にどのような影響を与えたのでしょうか?このような問いを他の受講生と議論し、 自分のアートへの視点を培います。

担当していた先生も現役のキュレーターの方で多くの企画展を企画していらっしゃる方です。その先生のアートに関する視点やレベルの高い受講生の考えを盗みながら、自分自身の展覧会を企画していきます。

私は現代アートの知見が浅かったので、早稲田の図書館の資料や美術館のWEBサイトで現代アートやメディアアートを調べ続け、大量の作品や作家について学びました。自分の好みや興味を洗い出す時、静かな空間や時を表現する作品に興味があることに気づき「静寂」をテーマに展覧会を構想しました。課題も多く徹夜で企画を練ったりしましたが、多くの学びを得ることができました!表象メディア論系に入った人は必ず履修してほしいです!

↓これは私が作成したカタログの冒頭部分です!!

 

 

オカルト芸術論

 

この講義では、オカルティズムの歴史と芸術家へのオカルト的思想を学術的に学びます。オカルトは人々を惹きつける一方で、よくうさん臭いものと見なされています。しかし、実際にはオカルトは文化の深層に存在し、知の源泉として多くの芸術家に影響を与えてきたんです。オカルトは合理主義の反対として捉えられる一方で、科学やテクノロジーとも密接に関わっています。

「錬金術」、「降霊術」、「心霊主義」などの概念を取り上げ、心霊写真やファンタスマゴリア、初期映画などのメディア・テクノロジーとの関係を分析します。また、小説、演劇、詩、テレビ、映画、アニメなど、さまざまなジャンルの作品を研究します。さらに、シェイクスピア、イェイツ、ベケット、ジョイス、コナン・ドイル、メリエス、川端康成などの文学・演劇作品だけでなく、『リング』、『もののけ姫』、『テンペスト』、『蟲師』、『シャーロック・ホームズ』、『雨の午後の降霊祭』、『アザーズ』、『フィネガンズ・ウェイク』などの映画、文学、アニメやマンガ、メディアミックスの作品も具体的な考察対象となります。多くの人が触れたことがある作品をオカルティズム的視点から考察することで、作者の作品に込める思いを深く知ることができます。

そして、「ひとはなぜ亡霊を見てしまうのか(見たと思ってしまうのか)」という根源的な問題を考えレポートにまとめます。私は川端康成と西洋オカルティズム思想についてレポートを書きました!

とても人気な授業なので、抽選にあたる必要がありますが、ぜひ履修してほしい授業の一つです!

この授業を担当してくれた先生の記事があるので興味のある方はぜひ読んでみてください!→こちら

 

身体行為分析

 

この演習では、映像分析の基本単位としてショットを取り上げ、さまざまなジャンルの映像を分析します。映像は編集を経て構成されており、私たちの体験する映像のほとんどは複数のショットから成り立っています。複数の感覚が組み合わさった分析を基本として、複数のショットがどのように組み合わされているのかを解明します。映像の構造や編集の手法、視覚と聴覚の相互関係などを探求し、映像が私たちにどのような影響を与えるのかを議論します。映像は視覚的に世界や身体を切り取るだけでなく、音声や音楽との組み合わせによって私たちの認知にも影響を与えています。なぜその映像と音楽をこのタイミングで使用するのかを考え、作者の思想を紐解きます。

まず最初の授業で、映画やMVの撮影方法やカメラワークを学びます。実際のMVを見ながら、カメラを動かし方やカメラマンの手の動きなどを学び、映像作成の基礎を身につけます。その後、実際の映画やアニメを0.1秒間隔で分析します。俳優や映像演出、音響演出がなぜこのタイミングで行われているのかを考え、作者の表現したいことを考察します。わたしの年度ではドライブ・マイ・カーや逃げ恥、響けユーフォニアムを扱いました。

将来、映画やドラマ制作に関わりたい人、メディア・マスコミに就職したい人は必ず取るべき授業だと思います!

 

志望校を決められない人へ

 

私の学部の授業紹介はどうでしたか?遊んでるだけやん!って思った人も多いかもしれません。たしかに多くの人が想像する「勉強」はあまりしていません。

しかし、私の学部で学ぶんでいる「表象文化」は今の日本を支えるものです!日本のサブカルチャーやアートワールドは世界に誇れる存在であり、日本の経済を支えるなくてはならない存在です!そのような表象文化を体系的に学び、自分独自の文化を研究し、構想することができるのは早稲田大学文化構想学部表象・メディア論系だけだと思います。将来サブカルやアート、映像制作、舞台演出に関わりたい人は絶対にこの学部コースに入るべきだと思います。

また、文化構想学部は本当にどんなことでも学ぶことができる学部です。自分が夢中になれる学問に出会えていない人にもおすすめです!

皆さんがたくさん努力をして私の後輩になるのことを楽しみにしています!!

 

担任助手3年 宮本悠生

 

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